浄水器でカルキ汚れは取れない? カルキ汚れとカルキ臭の原因は別物?

水道水の残留塩素を除去する浄水器ですが、シンク周りやポットの底に貯まる白いカルキ汚れや浴槽の鏡のウロコ汚れの原因のカルキは取れないんでしょうか?
今回は、そんな疑問にお答えするために行った実験動画をご紹介します。
カルキ汚れは水道水に入っているミネラル分が原因?
それでは、さっそく動画を見ていきましょう!
実験では硬度の違う4種類のお水を使いました。

- 水道水(福岡市): 硬度 34mg/L
- 浄水(水道水を浄水): 硬度 34mg/L
- 精製水(ミネラル分を取り除いたお水): 硬度 0mg/L
- ミネラルウォーター(フランス産の硬度の高いナチュラルウォーター): 硬度 1,468mg/L
硬度とはお水1L中に含まれるカルシウムとマグネシウムの量を表した数値で、硬度が低いと軟水、高度が高いと硬水とされています。
※硬度=(カルシウム量x2.5)+(マグネシウム量x4.1)の式で計算されます。


それぞれのお水をバイクのタンクの上にたらし、時間が経つと、、、

硬度の高いフランス産のナチュラルウォーターを使ったミネラルウォーターは、あっというまに白い汚れになってしまいましたね。
これだけ硬度が高いと、電気ポットの底がすぐに真っ白になってしまったり、シャワートイレのノズルがすぐに詰まってしまったりということもあるようです。
黒いタイルの浴槽などもお手入れが大変ですね。
精製水はミネラル分を取り除いていますので、まったく白くなりませんでした。
そして、水道水と水道水を浄水にした同じ硬度のものは、うっすら白く汚れる結果となりました。
カルキ汚れとカルキ臭の原因は別物?
浄水器はカルキ臭のもとになる塩素は取り除きますが、カルキ汚れの原因になるカルシウムやマグネシウムのミネラル分は取り除きません。
日本のお水はほとんどが軟水で、お出汁がきいた煮物を作ったり、お茶を飲むお水に適しています。
日本では軟水の硬度は100mg/L未満とされています。
地域によっては中硬水のところもあります。
中硬水は硬度が100mg/Lから300mg/Lとされています。
六甲山から湧き出るお水を使った灘のお酒の水源は中硬水といわれます。
300mg/Lを超える硬水は、煮込み料理などのときにお肉を柔らかくする効果がありますが、硬度が高すぎるとお水を苦く感じたり、石鹸の泡立ちが悪かったり、水垢がつきやすくなったりします。
ある程度ミネラル分が残っているほうがお水を美味しく感じられるようですが、地域によって結構差があるようです。

サントリー天然水のシリーズも水源によって硬度が違うのが分かります。
南アルプス:約30mg/L
北アルプス:約10mg/L
奥大山: 約20mg/L
阿蘇: 約80mg/Lサントリー お客様センターのWebページ 「『サントリー天然水』の硬度を教えてください。」 より引用
まとめ
今回は、浄水器でカルキ汚れは取れない?についてチェックしてみました!
カルキ臭は水道水に残っている塩素が原因で、カルキ汚れは水道水に含まれるミネラル分が原因ということが分かりました。
あなたのまちの水道水の硬度はどれくらいですか?
東京大学が調査した『あなたの水道水、「硬さ」調べました~ 日本全国水道水の硬度分布 ~』のレポートによると、
東京や千葉、熊本などが硬度の平均値が高い地域のようです。
全国の665地点の水硬度が確認できますので、ぜひ一度チェックしてみて下さい!
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