浄水器が割れて水が吹き出してる?「最上清流」の悩ましい製品開発の歴史

30年近くにわたり全国各地で16,000件を超えるご家庭や様々な業態の業務用としてもご利用いただいている、そんな「最上清流」なんですが、実は、はじめから順調に進んでこれたわけではなく、これまでの製品開発には数々の悩ましい歴史がありました。
現場での活性炭の詰め替えはダメ?
事業が始まった当初は他社製品の製品本体を採用し、現場で活性炭を詰め替える方式を採用していました。
現場での活性炭の詰め替えには結構時間がかかってしまったり、詰め替える人により浄水性能に差が出てしまうといった課題が出てしまったんです。
また活性炭が周りに飛び散ってしまうこともあり、あまり衛生的とは言えませんでした。
そこで、あらかじめ濾材を詰めたカートリッジを用意することで現場での詰め替え作業の時間を大幅に短縮しようと、製品開発が始まりました。
できあがったのはカートリッジ方式第一号の「ワン」。
開発が終わると現場作業による問題は解決し、一件落着と思えましたが、
実は、そこから数々の悩ましい歴史が始まることになったんです。

樹脂製の本体は割れる?
カートリッジ方式の「ワン」ができたおかげで現場での活性炭の詰め替え作用による問題も解決し、順調に設置作業が進んでいたある日、
お客様から
「水道水が溢れ出してるぞー」
と、大きなクレームがはいりました。!
現場に駆けつけると、浄水器本体の上部のカバー部分が割れて、水道水がジェット噴射のように吹き出していたんです。

災害時など急激に水質が悪くなって配管が詰まってしまうといった万が一のときのために備わっているバイパス機能を使って、とにかく水漏れを止め、カバーを新しいものに交換して一件落着しましたが、大きな課題が残りました。
水が吹き出していた上部のカバー部分は樹脂製でできていました。
この部分は、常時かかる水圧の他、寒暖差や紫外線などの影響でいつかは割れてしまうのです。
そこで、そういった経年劣化による破損がないステンレスを本体に採用することにしました。

おかげさまで、ステンレスボディに変えて以来、破損や破裂によるトラブルは1件も発生することがなくなりました。
バルブが錆びる? 配管が錆びる?
浄水器本体が割れることがないように対策をしてトラブルが無くなったある日、今度は、給水管の接続部を締めるバルブが固まって、どうやっても回せないというトラブルが起きてしまいました。
バルブは真鍮(黄銅)製で、経年により錆びてしまっていたのです。
また、鉄の配管からサビが出るというクレームも寄せられました。

真鍮(黄銅)製のバルブもいつかは必ず錆びてしまいます。
錆びてしまうとバルブを回すのは容易ではありません。
そこでバルブをすべてステンレス製のものに変更しました。

また、鉄の配管が錆びるのも防げません。経年とともにいつかは必ず錆びてしまいます。
そこで、配管もすべてステンレス製に変更することにしました。

ブロック活性炭がひび割れる?
カートリッジカバーはもちろん、バルブも配管もステンレス製に変更し、耐久性が大幅に上がって喜んでいた頃、今度は活性炭の性能を上げようと、専門メーカーが開発したブロック型の活性炭カートリッジを採用することにしました。
これで一台ずつ活性炭を詰めていた手間もなくなり、性能も良くなると思ったのですが、、、

メンテンスの時期が来たお客様へ、ブロック活性炭を使った新しいカートリッジを付けていったところ、
しばらくたってから、何件かのお客様から
「水の味がおかしくなった」
と、クレームが来てしまいました。
現場に駆けつけて原因を調べると、、、
なんと、ブロック活性炭にヒビがはいっていたり、割れてしまったりしていました。
ヒビや割れた部分から原水がもれ出ていたために塩素が除去しきれず、お水の味がおかしくなるという事態になってしまっていたんです。


そして、色々と研究を重ねて開発をした結果、ブロック活性炭の使用を取りやめ、現在も使っている粒状タイプの活性炭を採用することになりました。

粒状活性炭を採用したおかげで活性炭層の厚さが従来の4.8倍になり、水との接触距離が大幅に長くなり、浄水性能が格段に上がることになったんです。

自社工場で1台ずつ手作業でお作りしています!
粒状活性炭の浄水性能は数あるカートリッジの中でも群を抜いていて、圧倒的です!
手間ひまはかかりますが、自社工場で職人が一台ずつ心を込めて製品をお作りしています。
これで従来の課題は全て解決することができました!

製品開発のまとめ
家中ぜ〜んぶ浄水の「最上清流」の製品開発の歴史をまとめると、
1. 現場での濾材の交換を取りやめ、あらかじめ濾材を詰めるカートリッジ方式に変更
2. 浄水器のカバーをすべてステンレス製に変更
3. バルブも配管もすべてステンレスに変更
4. 業界で主流のブロック活性炭の採用をやめ、オリジナルの粒状の活性炭方式を採用
今では、自社工場で職人が1台1台丹精を込めてカートリッジを作るようになりました!

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