設置現場でのろ材の詰替えに失敗することがあった ！

アメリカで普及していた家庭用の浄水器を日本の家庭にも、ということで自社製品の浄水器の販売を始めた弊社ですが、創業当時はろ材の詰め替え作業を設置現場で行っていました。

そんなある時、お水がきちんと浄水されていないかも、とクレームがきてしまいました。

確認してみると、なにかが原因でろ材の交換内容にミスがあり、、、

いわゆるヒューマンエラーが原因だったことがわかりました。

ろ材の交換を担当するのはプロ中のプロ。
それでも、時間の管理や詰替え現場での状況でミスをしてしまうことがあったんです。

そこで登場したのがカートリッジ交換方式。

あらかじめカートリッジにろ材を詰め込んでおく方法で、こういったヒューマンエラーをなくすことができるようになりました。

樹脂製の本体はいつか必ず割れる！

開発当初は、価格を抑えるために本体に採用したのはプラスチック製（ABS樹脂製）のものでした。

最初の頃は全く問題なく、設置作業とカートリッジの交換を行っていました。

ところがある日、大きな問題に気づくことになります。

それは、「プラスチックって割れる」ということ。

素材を変えたり、金型を修正したり強度を上げる努力をしましたが、所詮はプラスチック。

最初は良くても、紫外線、寒暖差、水圧、経年という過酷な環境で時間が経つと、必ず割れてしまうことに気が付きました。

割れてしまうと水がスプリンクラーのように吹き出してしまい、家中のお水を止める羽目になってしまいました。

本体以外もすべて！
バルブも配管もステンレス一択！

プラスチック製のものはいつか必ずわれてしまうということで、本体をステンレス製のものに変更しました。

そのおかげで本体が破損してしまう問題は解決しました。

ところが、もう一つ新たな問題が。

当初から使っていた黄銅（真ちゅう）製のバルブは経年劣化による不具合、破損、漏水のリスクが高かったんです。

そこで、バルブもステンレス製のものに変更することにしました。

そして、配管も経年劣化に配慮して、全てステンレス製のものに変え、これでオールステンレスの浄水器が完成することになりました。

ついに、圧倒的な耐久性を誇る現在の「最上清流」の誕生です！

ブロック活性炭カートリッジはすぐひび割れて使えない！

本体、バルブ、パイプのすべてがステンレスになりましたが、カートリッジの生産性も上げたいということで当時業界で主流になり始めたブロック活性炭カートリッジを採用することにしました。

ブロック活性炭カートリッジは円筒形に成形されたカートリッジで表面積が広く通水性が高いのが長所です。

ところが、使っていくうちにブロック形状の活性炭部分に無数の亀裂ができるようになってしまいました。

調べてみると、水圧の変動でブロックに大きな負荷がかかってしまったのが原因ということがわかりました。

現在でもキッチンの蛇口取り付け型の浄水器等に一般的に使われているブロック活性炭カートリッジですが、水圧変動の多い家中を浄水にするセントラル浄水器には向かないことがわかりました。

活性炭と残留塩素の接触面積が命！

どうしたら理想のカートリッジを作ることができるのか？

活性炭による塩素除去のしくみは活性炭が塩素を吸着して除去するのではなく、化学反応によるものです。

活性炭が塩素に接触すると塩素は塩化物イオンと水に分解され、その強い酸化作用がなくなります。

いかに炭素を多くの塩素に接触させられるかという点に着目して開発されたのが、現在採用している粒状活性炭を採用した新カートリッジです。

粒状のヤシガラ活性炭を使うことにより、ブロック構造の活性炭よりも広い接触面積を実現することができるようになりました。

また、粒状なので通水性が大幅に改善されブロック活性炭のときのように水圧が低下することがなくなりました。

そこまでやるの？
こだわりの自社製造！

粒状活性炭を採用することによる活性炭と塩素のより広い接触面積の実現による浄水能力の向上と、水圧が低下しない通水性を実現できるようになった新カートリッジですが、そこにはもう一つの問題点がありました。

それは、粒状活性炭はひとつずつ手作業によりカートリッジに充填をしなければならないため、非常に手間ひまがかかってしまうということです。

「そこまでやるのか？」

「そんなことされたら全く勝てない」

と、業界の中からはそんな声も聞こえてくるほどなのですが、

圧倒的な浄水能力と通水性能を誇る浄水器を一人でも多くの方に使っていただきたいという思いで、ご注文を頂いてから自社工場で一台ずつ丁寧にお作りしています。

おかげさまで、圧倒的な浄水能力を評価され、今ではお水の自動販売機にも採用されるようになりました！