セントラル浄水器は何を除去する?
活性炭がPFAS除去に有効ということで、にわかに脚光を浴びているセントラル浄水器ですが、PFAS以外にはどのようなものを除去するのか、セントラル浄水器の機能を再確認していきましょう。
セントラル浄水器は主に残留塩素を除去します
セントラル浄水器の主な目的は水道水の残留塩素を除去することです。
残留塩素を除去することで、一般的にカルキ臭と呼ばれる嫌なニオイや、肌や髪への塩素による刺激が取り除かれます。
浄水器のろ材は水道水中の残留塩素と化学反応(酸化還元反応)をすることで、残留塩素を分解し、人体に影響のない物質(水素イオン+塩化物イオン+その他の物質)となります。1
セントラル浄水器は濁りやカビ臭のほか有害物質も除去します
セントラル浄水器には水道水の濁りやカビ臭(2-メチルイソボルネオール)を除去する基準(JIS S 3201規格)が定められています。
また、総トリハロメタンなどの揮発性有機化合物や農薬(CAT)、重金属(溶解性鉛)も同様です。
セントラル浄水器は赤サビや有機物を除去します
セントラル浄水器は最近社会問題になっている水道管の老朽化による赤サビやゴミを除去します。
また、マンションの受水槽の保守点検や清掃が不十分なことにより発生してします藻やカビ、混入した虫の死骸などの不純物も除去します。
セントラル浄水器でPFASは除去できる?
ヤシガラなどの炭を用いた活性炭には優れた吸着力があり、PFASを有効に除去できるようです。
特に、粉末活性炭によるものよりも、粒状活性炭によるものがPFASのなかでも問題になっているPFOA及びPFOSの除去率が高いようです。
PFAS 除去率は PFAS の種類によって異なり、粉末活性炭による除去率は他の処理技
術と比較すると中程度である。
粒状活性炭は、多孔質特性と大きな表面積により、原水中の PFAS を除去することがで
きる。(中略)粒状活性炭は幅広い PFAS に対して有効であり、ベン
チ及びパイロット試験並びに実施設での評価において、PFOS や PFOA の最大除去率
は 98%以上であったとしている
粒状活性炭を用いたカートリッジを採用している家中ぜ〜んぶ浄水の「最上清流」は、PFOA及びPFOSを90%以上助教していることが実験データから報告されています。
白いカルキ汚れは除去されません
セントラル浄水器は残留塩素や有害物質を取り除くことはできますが、水栓やシンクなどの水回りに白いうろこ状になってしまういわゆる「カルキ汚れ」は取り除くことはできません。
この白いカルキ汚れの成分は水道水に含まれているカルシウムなどのミネラル分で、水アカと同じ成分になります。
水道水のミネラル分はそのまま蛇口からでてきますので、セントラル浄水器によってお水の硬度が変わってしますということもありません。
セントラル浄水器に用いられる活性炭には粉状活性炭のものと粒状活性炭などのタイプがあります。
今回の公益財団法人水道技術研究センターの研究により、PFOA及びPFOSには粒状活性炭のほうが有効ということがわかりました。
セントラル浄水器を選ぶ際の参考にしたいものです。
「ブロック型?粒状型? セントラル浄水器の活性炭フィルターの種類って?」はこちら
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